伝説のアイマラ!(その2)
2008-03-26 Wed 23:19

【Grupo AYMARA】(1982)

ああ、私は何を眠たいことを言っていたんだ。
頭を抱えてしまう。

今、何気なくQUEENを聴いていたと思いねえ。
すると、突然気付いてしまったのだ。
フレディがおりてきたのだ。あ、不謹慎か。

05年の10月に「伝説のアイマラ!」という記事で
グルーポ・アイマラの名盤『GRUPO AYMARA』に関して、


A面はネオフォルクローレ、B面はアウトクトナという構成。
アルバム全体の構成にこだわっちゃう
構成フェチの私としては
「なんて安易な!」と怒り出してしまうところだが



なんて書いてしまっているのだ。

●コンセプトアルバムという思想

QUEENには『QUEEN II 』(1974)と呼ばれる名盤がある。
「あ」とお気づきの方もおられると思う。



あまりにも有名なアルバムなので、ご存知の方にとっては「何を今更」なのだが、このアルバムはLPアルバムのA面、B面をそれぞれ「サイド・ホワイト」「サイド・ブラック」と対比させたコンセプトアルバムなのだ。

「サイド・ホワイト」は、1曲を除きすべてブライアン・メイのナンバーで構成されており、白い女王のたおやかな世界観を描く。「サイド・ブラック」はすべてフレディ・マーキュリーのあの畳み掛けるようなサウンドで黒い女王の黒魔術的世界観を描いている。

さて、グルーポ・アイマラだが。
彼らはボリビアのプログレッシヴ・ロックバンド、WARAの "EL INCA"、 "PAYA" といった名盤の誕生に関わってしまったメンバーから構成されていた。だから、アイマラの初期のアルバムには、70年代のロックが盛んに行っていたコンセプト・アルバムの香りがする。

アウトクトナをつなぎ合わせることによって生まれる組曲。
アルバムの曲順配置による構成で見えてくる世界観。

●LPレコードだからこできるコンセプト

そうした手法は、本来ビートルズの「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(1967)を起源として、「アルバム」という単位で表現を始めた70年代ロックが作り出したものである。グルーポ・アイマラはそれを盛んに取り入れてボリビアの伝統的な音楽を新しい音楽として開拓していったのだ。

しかし、このアルバムではこうした組曲や曲順配置といった手法は放棄され、A面はネオ、B面はアウトクトナがかっちり5曲ずつ。コンセプチュアルなアルバム作りはやめちゃったの?

……そう、別にコンセプトアルバム的な手法をやめたワケではないのではないか。グルーポ・アイマラのこのアルバム構成こそが、「サイド・ネオ」「サイド・アウトクトナ」を対比させたコンセプト・アルバムなんじゃないのか。そうだとすりゃあ、そこから見えてくるものもあろうよ!

優しいメロディにこころを委ね、カッコいいリズムには身を躍らせるネオ・フォルクローレ。都市生活者を席巻していたネオも一皮むけば、根底にはこんなにプリミティヴな荒々しさに満ちたアウトクトナ世界が広がっている。

わずか数ミリメートルを隔てたLP盤の表にネオ。裏にアウトクトナ。まさに表裏一体の関係なのだと。

フレディに感謝。


●KAUQUIRURAQUI SARJATA (tarqueada)

【アルバム・データ】

Grupo AYMARA (1982)
SLPL-13470(1982)
LYRA (BOLIVIA)

1 AMANECER ANDINO (aire de huayn~o)
2 SARIRI 1 y 2 (estampa)
3 DANZA PARA COYLLUR (danza)
4 AYAWASKA (lamento huayn~o)
5 POR LOS CAMINOS (cancion-huayn~o)
6 JILAKATAS (danzas)
7 KAUQUIRURAQUI SARJATA (tarqueada)
8 SANTU SANTU (suris)
9 APTHAPI (mocen~os)
10 WACA TINTIS (danzas)

●残念ながらCDは発売されていない。


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